GMS General Merchandise Store 2018 7 16 Marine Day

 GMS(総合スーパー)の苦境が伝えられて久しい。
2018年7月14日の時事通信社には、このような記事がありました。

外資系スーパー、相次ぐ日本撤退 ウォルマート、西友売却へ

 商品の大量仕入れで低価格を実現するとして、
2000年前後に鳴り物入りで日本市場に参入した、
海外の大手スーパーが相次ぎ撤退している。
 小売り世界最大手のウォルマートも、
日本国内で300店を超える傘下の西友を売却する方針を固めた。
人口減少が続く国内は成長戦略を描きにくい。
 欧米の大手スーパーが続々と日本に進出したが、
カルフール(フランス)は2005年、
テスコ(英国)は2013年に撤退した。
(引用、以上)
 日本の消費者は、スーパーが作る「チラシ」を見て、
1円でも安い商品を買おうとします。
 これでは、商品を並べておくだけのスーパーでは、
利益の確保は難しいものとなるでしょう。
 一方で、このような記事もありました。
「全国に26店構えるコストコは、アメリカらしい大容量の商品が豊富。
友人と共同購入して分け合う人も多く、
『訪れる楽しさがある』(都内の主婦)という」
(引用、以上)
 ウォルマートとコストコの明暗を分けたものは何か。
今の日本では、商品を並べておくだけでは、
ひたすら安売り競争になってしまいます。
安売り競争に成功はありません。
 コストコの場合は、行くたびに、
新たな発見や体験があるかもしれません。
 消費者は、買い物に行くよりも、
「ディズニーランド」に行くような感覚かもしれません。
 さて、日本に進出した外資系スーパーでは、
「アマゾン(Amazon)」を書く必要があります。
すっかり日本に定着したと言えます。
 アマゾンを総合スーパーと言ってよいのか迷いますが、
売っているものは、総合スーパーに近いものがあります。
インターネット上にある「宅配専業の総合スーパー」という感じでしょうか。
 アマゾンの特徴は、品揃えでしょうか。
1年に1回しか売れないものどころか、
数年に1回しか売れないものでも品揃えがあるかもしれません。
 アマゾンも「体験型」でしょうか。
アマゾンの「店舗内」では、
アマゾン自身が売る商品と小売業者が売る商品が混在しています。
 消費者は、「カスタマーレビュー」や「フィードバック」という
「購入者による書き込み」を参考にしながら、
購入決定をするかもしれません。
 たとえば、デジタルカメラのような専門商品になると、
「購入者による書き込み」が長文になり、
まるで評論家による解説のようなものまであります。
 何度も書きますが、
今の日本では、市場が飽和状態にありますので、
商品を陳列しただけで売れる時代は、終わりました。
 その店に行けば、
新たな発見がある、新しい体験があるというものが必要です。
 あるいは、アマゾンのように、
消費者同士が「コミュニティ」を作っているという「生態系」が必要です。
 実は、「生態系」という視点で、
アマゾンを観察すると興味深いものがあります。
「Amazon ecosystem」でしょうか。
 経済学者による「アマゾン分析」よりも、
生物学者による「アマゾン分析」のほうが的を得るかもしれません。
 アマゾンもコストコも、消費者に対して、
「生態系」を提供するビジネスを展開して、
消費者は、その生態系に「居心地のよさ」を感じているかもしれません。































































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